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2020.02.18

薬学生の新卒採用面接。「学生に選ばれる」ための面接官の心得とは?

MCS代表の岡本です。

今回は「採用面接」のお話をします。中途採用でも面接は当然発生しますが、一定以上の人数と対面する必要のある“新卒”採用面接に絞って、そのポイントを説明したいと思います。

これから新卒採用を始めようにも、「どんな内容にする? 誰がやる?」と要点がみえていない採用担当者様、ぜひ参考にしてください。

目次

  1. 薬剤師の採用面接は「学生が選ぶ立場」であると理解する
  2. 面接で大事なポイント3つ
  3. 面接後も、リクルーターと上層部が連携してフォロー
  4. 新卒採用の最適化は一日にしてならず

1. 薬剤師の採用面接は「学生が選ぶ立場」であると理解する

採用面接は「企業が学生を選ぶ場」と思ってはいませんか? 他の業界であればそのスタンスでいいと思いますが、薬学生に対しても同様にその心積もりでいると、新卒人材は獲得できません。

薬学生の就職は “超” がつくほどの売り手市場です。就職志望先として人気の病院や一般企業はその限りではありませんが、ドラッグチェーンや調剤薬局に対しては “ 内定が取れて当たり前 ” と薬学生は思っています。そこの厳しい現実をまず理解し、「企業側が選ばれる」立場であると認識して、新卒採用に取り掛かる必要があります。

このあとで触れますが、面接には上層部の人間の登場がマスト。従って、ここの育成というか考え方を変えてもらう作業が少々厄介かもしれません。採用の環境を認識してもらって、「こちらが選ぶ立場ではない。学生に選んでもらうんだよ」というマインドを刷り込むことが必要になってきます。

とは言うものの、上役の固い思考をほどくことはなかなか難しいと思われるので、社内で解決できないのであれば、委託してしまうのが効率的。思うようにならない場合は弊社にご相談ください。トップが本気にならなければ、採用はうまくいきません。

2. 面接で大事なポイント3つ

さて、ここからは「学生に選んでもらえる」ようにする面接のポイントを具体的にお話していきます。

面接は固めに。“ ハードルを超えた感 ” を演出する

学生が面接に来ているということは、合説や会社説明会を含めて何かしらのイベントで、すでに会社と接点があるということです。多くの場合、学生はリクルーターとフランクなコミュニケーションを取っているため、学生は会社に対して「距離が近い」と感じていると考えられます。

しかし、面接においては会社の態度を少し変える必要があります。面接以前の和みムードではなく、固めの面接を実施し、ビシッとした空気に変え、その上であえて “ ハードルを超えた感 ” を演出しましょう。

なぜこれが必要かというと、面接でも和みムードのままだと「内定が取れて当たり前」のところを「やっぱり取れて当たり前だった」と思われてしまい、内定辞退されてしまう確率が高くなるからです。

そのためにも、面接官は肩書のある上層部の方にお願いしてください。人事決定権のある人に面接されると、学生もコミットメントになりますよね。最終責任者が学生の「人生を預かる」という意味を込めて内定を出す。言葉には表さなくとも、それが伝わる場にしてください。

また、他の業界では何段階も採用選考が設けられているのが一般的ですが、薬剤師業界ではやらない方が良いでしょう。離脱につながります。責任者が初回選考、すなわち面接にパンッと登場して、「待ってるよ」の一言を伝えることが肝要です。

リクルーターと連携して、学生に思いを伝え、感動を与える

ときどき「より多くの薬学生を抱え込んでやろう」という感じで、説明会で内定通知書をばら撒くみたいな企業があるのですが、絶対にNGです。学生に舐められます。また、しっかりしていない印象になってしまって好まれません。

「薬学部を出てれば、誰でもいいのか」

と学生も思うでしょうし、そんな企業では働くモチベーションも生まれませんよね。

先ほど、選考に段階を設けないで、面接のみの実施をおすすめしました。選考段階がない=一発勝負となるので、どこにも邪魔されることのない自社だけの採用イベントであることを踏まえて面接し、口説きましょう。また、思いが溢れるあまりに面接時間が長くならないように注意したいです。長くとも30分程度に押さえると良いでしょう。

その事前準備としてやっておきたいのが、リクルーターからの情報収集、つまり対象の学生の個性を見出し、採用担当と面接官に共有することです。

リクルーターから報告のあった学生の特性を引用し、面接官が「あなたのそういう能力を求めているんです。その長所が生かせる店舗がある。ぜひ配属したい」と具体的なプランで思いを伝えます。そうすると学生は、「ちゃんと自分のことを見てくれてるんだ」と感じます。年齢問わず、褒められる必要とされることはうれしいですよね。

学生に感動を与えられるような、思いを伝える場にしてください。特別感の演出が効果を発揮します。

意外と見られている、身だしなみや話し方

これは面接官に限った話ではありませんが、学生は意外とこちらの身だしなみを見ています。既存社員はこれから社会人になる学生の未来像ですから、「こんな大人になりたい」と羨望の気持ちを抱いてもらわなければなりません。

極端な話、鼻毛の出ている面接官から「きみと働きたい」と口説かれても、気分は上がらないでしょう。些細なことが致命傷となりかねません。

頭髪を整え、いいスーツをビシッと着る。採用フロントにいる社員は、理想や、将来の目標などを語る場が幾度となくあるでしょう。清潔感ある身だしなみがその根拠となる時があります。

女性に関しては、濃い化粧や露出の多い服装で、女を出しすぎないよう注意したいですね。かっこいい女性、クールビューティーを目指してください。女子学生の憧れになるはずです。

身だしなみと併せて、話し方も重要です。

立場が上になってくると、どうしても上から目線な雰囲気の話し方になる方が往々にしていらっしゃいますが、辞めましょう。学生に対して敬意を持って話す。「学生はお客様」という信条を持って応対していく。薬剤師業界の採用現場において、これは大袈裟な話ではありません。

リクルーターになるような若手社員については、友だちになりすぎないようなフランクさが求められます。親近感は必要ながら、さじ加減が大事です。

「見られる意識」を常に持って、身だしなみを整え、好印象を持たれるよう振る舞ってください。

3. 面接後も、リクルーターと上層部が連携してフォロー

面接後に内定通知を出しても、それで終わりではありません。

薬学生は、他社選考を受けたり、本命の病院や一般企業の合否を待ったりするでしょう。面接を受けてもらっただけでは、就職先の候補の一つにすぎない状態なので、併せてさらなる「口説き」が必要になります。経営者や面接官、採用に関わるすべての担当者がリクルーターと密に連絡を取りながら進めます。

例えばある内定者から「勤務地について制限があるため、入社を迷っている」と、リクルーターが相談を受けたとしましょう。その場で即、会社の上層部に電話して「勤務地は問題ない。大丈夫だよ」とすぐ答えを出してもらうのです。不安因子をつぶしていくためには、確認のスピードが大事になります。

上役には、出てきてほしい時に出てきてもらう。基本はリクルーターにフォローを委ねるけども、ここぞという場面で経営者や上層部といった決定権を持つ人間が出ていく。緩急が必要ですね。

また、企業側には対応のスピードが求められますが、学生に対しては答え(=内定承諾)を急かさないようにすることも重要です。

内定通知後の誓約書提出の期日を設けるか設けないかは、会社によってそれぞれですが、私が前職スギ薬局で採用担当をしていた時は「誓約書には何の法的効力もない」と捉えていました。ですから内定者には、

「そんな形式ばった書類はどうでもいいから、本当に意思が決まったら連絡ちょうだい。僕が会いに行くから。その時は、美味しいものでも食べてお祝いしよう!」

と言っていました。

4. 新卒採用の最適化は一日にしてならず

「社員は “ホスト” である」

私がスギ薬局で採用に携わっていた頃、説明会開催前によく周知していたことです。

このことが採用メンバーたちにしっかりと浸透し、薬剤師の新卒採用が最適化するまでに、4、5年は掛かる体感を私は持っています。じっくり取り組みましょう。昨日の今日で上手くいくことはありません。

私がやっていた頃も最初は、説明会などで特にエリアマネージャーくらいの地位の社員が「自分たちがお客様」だと勘違いしてしまい、学生がトイレを探しているのに案内もできない、言われないと動かないといったことがよくありました。

面接官のほか、リクルーターのあり方など人にまつわるお話が多くなりましたが、採用活動を最適化していくには、そこに関わる人材を育成するというよりは、スキームづくりが要になると思います。

その第一歩となるが、まず経営者に採用理解を深めてもらうことです。トップの人間が「面接、適当にやっといて」なんて言うスタンスでいると、人材は集められませんので。

新卒採用に着手したが経営者のマインド改善がうまくいかない、仕組みのつくり方がよくわからないなど、お困りのことがありましたら、弊社で代替できますのでお気軽にご相談ください。

この記事を書いた人

岡本泰充

岡本 泰充

薬剤師。スギ薬局グループに新卒1期生として入社し、現場の薬剤師業務に従事する傍ら、薬剤師の新卒採用責任者として採用活動に奔走。人事として関わったメディカルスタッフの数は、延べ数千名に上る。 2018年、前職でのメディカルスタッフ採用の知見を活用して人材サービスの提供を行う「株式会社MCS」を設立、現在に至る。

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